2016年3月20日(日)に瀬戸内国際芸術祭 Setouchi Toriennale 2016が開幕されました。
今年の会期は
春 3/20(日)〜4/17(日)
夏 7/18(月)〜9/4(日)
秋 10/8(土)〜11/6(日)
僕は2010年の(第一回)瀬戸内国際芸術祭からほぼ毎年瀬戸内の島を訪れていますが
待ちに待った3年に一度の瀬戸芸Yearということで、はりきってレポートしていきます。
早速3月26日(土)27日(日)に速瀬戸内へ行ってきました。
一発目は瀬戸内海アートの島々の中心地、直島です!
3/26の早朝、大阪から高速バスで高松へ行き、高松から直島に船で直島に渡りました。
直島へは岡山県の宇野港からも舟が出ていますが、高松港は瀬戸内国際芸術祭の表玄関という感じがしますね。
直島・女木島・男木島移動行程
3/26
06:40 大阪駅発 高速バス
10:18 高松駅高速BT着 高松駅から高松港までは歩いて10分ほど。
⇒JRバスの時刻表はこちら
10:30 高松港発 高速船
11:00 直島 本村港着
直島散策
16:30 室内展示作品作品閉館 家浦港へ徒歩で移動
18:30 宿にチェックイン 夕食
20:00 直島銭湯「I♥湯」で入浴
21:00 リトルプラムで風呂上りの一杯
就寝
3/27
9:00 起床
10:00 直島発 フェリー
10:30 高松着
12:00 高松発 フェリー
12:20 女木島着
女木島散策
14:00 女木島発 フェリー
14:40 男木島着
男木島散策
17:00 男木島発 フェリー
17:40 高松着
18:30 高松駅高速BT発 高速バス
22:14 大阪駅着
⇒JRバスの時刻表はこちら
現代アートの島直島
さて今年もここから始まります。
直島。
僕が最初にこの島を訪れたのは2010年の夏、第一回瀬戸内国際芸術祭(通称瀬戸芸)のときでした。
当時から直島は現代アートの島として有名で、瀬戸芸の中心地的な存在でしたが、そのときは三年に一度開催されるトリエンナーレとしてこれほど大きなイベントになるとは思いませんでした。
船で島に向かう船の中で大学生だった当時の思い出がよみがえります。
ということで高松港から高速船で直島の本村港へ。
まずは本村農協案内所で、事前に買っておいた前売券を瀬戸内国際芸術祭パスポートに引き換えます。
瀬戸内国際芸術祭の作品を見て回るならこの作品鑑賞パスポートは買っておいたほうがいいでしょう。
パスポートは一般で5,000円。
春・夏・秋の3シーズン通して利用可能。
これを使わずに作品ごとに鑑賞料を払うと直島だけでも5,000円以上かかります。
各島の案内所やインフォメーションセンターでも購入できますよ。
まず向かったのは家プロジェクトのひとつでかなりの人気作品、ジェームズ・タレルの『南寺』。
建物は安藤忠雄建築です。
まだ朝11:30ですがすぐに入れるわけではなく、整理券を受け取りました。待ち時間30分。
直島ではこの南寺と地中美術館で入場制限がかかり整理券を配られるので事前に入手しておくのがいいでしょう。
特に南寺は午後になると整理券も配り終わってしまうことが多いので要注意です。
待ち時間を利用して近くにある杉村博司の『護王神社』を見にきました。
江戸時代からある神社を杉村さんが自ら設計して改築されたそうです。
アート作品として鑑賞できますが、もちろん実際に神社としての役割も果たしています。
白い石が敷き詰めてあるところの地下の石室に潜る事ができるようになっていて
写真ではわかりにくいですが、地下から本殿にむかってガラスの階段が伸びています。
この地下は同時に3名ほどしか入れないよう入場制限がされています。
地下室の出口で見える瀬戸内海の風景がとても綺麗です。
出たらちょうど整理券の時間になっていたので南寺へ。
外観からはよくわからないですね。
この中に入って空間を楽しむ作品になります。
僕は三度目の南寺ですが、ここは何回見てもいいですね!
スタッフに真っ暗な部屋に案内されます。最初は何も見えないのですが・・・。
南寺の中は撮影禁止。
いや撮影できたとしても実際に見てみないとこの感動は伝わらないのでぜひご自身の目で確かめてみてください。
昼食は本村の本村農協案内所からすぐのうどん屋さん「山本うどん」で食べました。
モチモチシコシコの讃岐うどんが楽しめるおすすめのお店です。
昼食後は僕のお気に入りの家プロジェクト作品 宮島達男の『角屋』へ。
古い木造建築の屋内をぶち抜いて、本来床だった場所に水を張った浅いプール。
水の中ではデジタル表示の数字が各々のスピードで回っています。
時を刻んでいる表現なのでしょうか。
角屋は家プロジェクトの第一弾。デジタル表示は、ワークショップを開いて町の人たちと共にモジュールを組み立てたそうです。
参加型の作品って魅力的ですよね。
ここも残念ながら角屋は撮影禁止のため写真はありません。
直島を訪れたらぜひ立ち寄ってみてください。
続いて、家プロジェクト大竹伸朗の『はいしゃ』へ。
昔この直島で本当に開業していた歯医者さんの建物をまるごと作品に改装した、家プロジェクトのひとつです。
家プロジェクトがはじまったのは1997年。実は2010年の瀬戸内国際芸術祭よりも前なんです。
直島をアートの島として町おこし(島おこし?)するきっかけになったプロジェクトのようです。
ここからバスに乗って地中美術館へ移動。
途中のベネッセハウスミュージアムや李禹煥美術館も見たいところですが、今回は時間の都合でパスしました。
14時ごろ地中美術館のチケットセンターに付くと、30分の入場制限で整理券配布中。
普通の土日なのでこの待ち時間で済みましたが、連休やお盆は昼過ぎくらいで整理券がなくなってしまうこともあるので、行きたい人は早めに取っておきましょう。
待ち時間が短いので美術館のエントランスまで続く『地中の庭』をゆっくり散歩しながら移動。
地中美術館に展示されている『睡蓮』を描いたクロード・モネの庭を再現されています。
睡蓮をはじめ、柳やアイリスなどまさにモネの作品の中に入ったような感覚を楽しめます。
3月はまだちょっと季節が早かったのですが夏会期は花が咲き乱れてとてもきれいな池になります。
地中美術館ではクロード・モネの『睡蓮』、ジェームズ・タレル『アフラム、ペール・ブルー』『オープンスカイ』『オープンフィールド』、そしてウォルター・デ・マリアの『タイム/タイムレス/ノー・タイム』作品を鑑賞。
その中でも僕が好きなのはモネの睡蓮の部屋。
睡蓮の絵のためだけに作られた大きな白い部屋に入ると、大きな5枚の睡蓮が展示されています。
自然光で照らされているそうなので時間帯によって少しずつ見え方が違うのかもしれません。
地中美術館も直島に来るたびに入っているので今回で五度目くらいですが、何度見ても飽きませんね。
途中、海の見える地中カフェでケーキを食べてひと休みです。
うちの庭もこんな眺めだったらいいのになぁ。
地中美術館を出ると16時前。
直島の多くの作品は16:30で展示が修了します。
(屋外作品は時間に関係なく自由に鑑賞できます)
急いで作品を見て回るのも大変なので今日の宿がある宮浦までゆっくり歩く事にしました。
その前に安藤忠雄の『桜の迷宮』に立ち寄ってみましたが、すこし時期が早すぎたようで残念ながら桜はまだ咲いていませんでした。
桜が満開のシーズンに一度来てみたいですね。
でも、途中の直島ダムでは風がなく、池に写る景色が綺麗だったのと、宮浦まで続く海辺の道では夕日を見ることができました。
宮浦港では屋外作品の藤本壮介『直島パヴィリオン』を鑑賞。
海の駅「なおしま」や草間弥生の『赤かぼちゃ』に続く宮浦の新たなランドマークです。
27の島々で構成される直島町の「28番目の島」というコンセプトで、海面に浮かぶ蜃気楼のように見える「浮島現象」をイメージした作品とのこと。
夜はライトアップされていてより幻想的に見えました。
今日の宿は宮浦港から歩いて10分の民宿「田舎家」。
瀬戸内の魚が食べられる「ニューおりんぴあ」が運営されている宿です。
港からも銭湯からも近く、食事が取れて、安い。なかなか良い宿だと思います。
せっかくなので夕食はニューおりんぴあで頂くことにしました。
さすが瀬戸内。
地元で取れた魚はどれも新鮮です。
食事のあとは、直島銭湯『I♥湯』へ。
ここは大竹伸朗の作品。いろんな素材を組み合わせたコラージュが『はいしゃ』と似た雰囲気を感じます。
館内も斬新なコラージュで埋め尽くされていてお湯につかりながら独特の空間を楽しめます。
I♥湯が作られたのは2009年。設備も新しく快適なので直島で宿泊される方にはとてもおすすめです。
お風呂の後は、I♥湯の裏にあるリトルプラムで風呂上がりの一杯を味わってから宿に戻りました。
直島地ビールの「島好み」。
米麹を使った独自性法。フルーティーな香りでおいしかったです。
勝手に直島の目玉作品をピックアップ
今回は見られなかった作品もありますが、初めての直島ならここは必ず行っておきたいおすすめスポットはこちら。
年々美術館や作品数が増えてきて1日では回りきれなくなってきました・・・。
- 地中美術館
- ベネッセハウスミュージアム
- 家プロジェクト
- 黄色かぼちゃ、赤かぼちゃ
- I Love 湯
ということで
瀬戸芸2016直島を満喫して参りました。
2日目は女木島・男木島。
続きはこちらの記事をご覧下さい。
⇒島の人々の生活と現代アートが同居する女木島と男木島